サンタクロースのパレードと人種差別問題?ーオランダのクリスマス
みなさん、クリスマスプレゼントといえば、もちろんクリスマスですよね。
でも、ここオランダでは、12月5日にサンタクロースがプレゼントを配りにきてくれます。
しかも実は、サンタクロースではなく【シンタクラース(Sinterklaas)】!?
目次
1.オランダのサンタクロース
オランダのサンタクロースは【シンタクラース(Sinterklaas)】と呼ばれています。
モデルは、現在一般的に知られている、アメリカのサンタと同じ聖ニコラウスですが、オランダのサンタが始まりとも言われています。
まず、一般的なサンタと違うところは見た目です。
立派なお髭はありますが、サンタというより司教って感じですよね。
お店のサンタもやっぱりこんな感じ。
そして、なんとスペインから来ているらしい。
2.イントフト(Intocht)
イントフトとは、シンタクラースがスペインからオランダに到着する日のこと。
2019年は11月16日でした。
オランダの各都市で、パレードが行われます。
もちろん、ここマーストリヒトでも、パレードがあったので、ご紹介しようと思います!
3.マーストリヒトのイントフトパレード
船で川からお供と一緒にやってきたシンタクラースは、2時間ほどかけて、街をパレードしたあと、市庁舎・ショッピングモールなども廻ります。
大忙し。
子供のためのイベントが盛り沢山です。
ルートや、イベントをチェックするためのウェブサイトもあります。
http://www.sinterklaasinmaastricht.nl/index.htm
サイトは、オランダ語のみでした。
なぜかごっつい車で登場のシンタクラースでしたが、去年の写真では、馬車に乗っているようだったので、年によって違うのかもしれません。
そして、シンタクラースの隣にいるのが、お供のピット(Piet)です。
スペインのムーア人ということで、黒塗りをしています。
自転車に乗っていたり
楽器を演奏していたり
そして、子供たちにお菓子を配ってくれます。
私もちゃっかりオランダの伝統菓子クラウドノーテン(kruidnoten)をいただきました。(というかパレード観てたら、コートのフードにいれられた)
仮装している子供たち(そして大人たち)もいっぱいいました。
4.パレードと人種差別問題
ということで、ここまで読んでいただけた方は、予想できているかと思いますが、このピットの黒塗りが、近年問題視されています。
黒人を黒塗りで表現するというのは、確かに人種差別的ですよね。
抗議するデモもあったのだとか。
マーストリヒトのパレードでは、黒塗りせず、顔をすすけた感じにしている人も数人見かけました。
黒塗りのムーア人ではなく、トンネルを通って、顔にすすがついちゃったという設定らしいです。
オランダ人の友達にどう思うか聞いてみたところ、彼らにとっては、幼い頃から当たり前の風景だから、違和感はあまりないらしい。
でも、人種差別的と言われるのも理解できると言っていました。
5.まとめ
私にとっては、黒塗りの人々がたくさんいる風景はかなり衝撃的なものでした。
もしかしたら、数年のうちに変わっていくかもしれないですね。