スペインのバルセロナでデモに遭遇した話
みなさんこんにちは、
実は今日までスペインのバルセロナにいた私です。
ちゃんとした旅行記はまた書くとして、印象に残った出来事があったので、それについて綴っていきたいと思います。
目次
1.何があった?
10月14日、有名観光地であるグエル公園からバスで駅へ向かう途中、とんでもない渋滞が....。
バスの運転手もキレ気味で、「スペインやばいなー」と思っていたら、渋滞どころではない感じ。
全く動きません。
警察が交通整備をしている様子も見られます。
そのおかげもあって、少し進み、前方をみると、道路の真ん中に30人前後の人影が。
同じバスにいたおばさまによると、ストライキらしい。
道路が完全に閉鎖されています。
結局、警察の整備により、別の道から目的地に行けましたが、衝撃的な出来事でした。
2.今回のストライキの原因
今回のストライキは、カタルーニャ地方の独立運動に関連したものです。
カタルーニャ独立運動の中心人物でもある、元州政府幹部らが禁固刑の判決を受けたことに反対したストライキでした。
詳しいニュースはこちら👇
グエル公園周辺以外に、夜のバルセロナ中心地でも何度もデモを見かけました。
ニュース記事では、警察隊との衝突などもとりあげられていますが、私が見たものは全て平和的なものでした。
道路の閉鎖では、救急車がきた際は、道をあけるなどの場面も見られました。
3.そもそもカタルーニャ独立運動とは?
カタルーニャは、スペインの州の1つです。
(画像引用元:カタルーニャ独立運動 - Wikipedia)
独自の文化や言語を持つことから、「カタルーニャ人」としてのアイデンティティーを持つ人が多いそうです。
お店などでも、「スペイン語+カタルーニャ語」で表記してあるのが多く見かけられました。
このような文化的背景に加え、経済的に発展していることによる税的不公平感という経済問題もあり、スペインから独立しようという動きが始まりました。
運動のきっかけとなったのは、2010年のカタルーニャ自治憲章違憲判決です。
そして、2017年に独立を問う住民投票が行われます。
記憶に新しい方も多いのではないでしょうか?
その住民投票を主導した元州政府幹部の逮捕が、私の遭遇したストライキの原因です。
街中にも、独立を指示するカタルーニャの旗や、黄色のリボンが見られました。
👇目を凝らしてみると、至る所に黄色いリボンが結び付けてあるのがわかるかと思います。
4.みなさんはどう思いますか?
先月、マーチに参加しましたが、実際にストライキに遭遇したのは初めてだった私。
riku-netherlands.hatenablog.com
平和的であったため、恐怖などは感じませんでしたが、記憶に刻まれる出来事でした。
この機会に、カタルーニャ独立問題について色々調べてみましたが、自分の意見はわからないなあというのが正直な気持ちです。
同じ国の中で、違うアイデンティティーを持つことが上手く想像できない...
政治や経済の安定を考えると、「独立する意味なくない?」と思ってしまいますが、そんな簡単に片付けられるものではないということは想像できます。
偶然の遭遇がなければ、全く関心を持っていなかったかもしれません。
でも、アイデンティティと国家というのは、私には関係ないと言うには大きすぎる問題だと思います。
この偶然に感謝して、これからも注目していこうと決意した瞬間でした。